メニューを開く

生地通販のノムラテーラー > 会社情報:ノムラテーラーとは > お知らせ > その他 > てづくりの温かさを伝える(弊社に応募される方はぜひご覧ください)

てづくりの温かさを伝える(弊社に応募される方はぜひご覧ください)

  • その他
  • 2018/04/17

ノムラテーラーとは

百貨店や老舗、ブランドショップが軒を連ねる
京都のメインストリート、四条通。

他府県、さらには海外からの観光客もそぞろ歩くこの通りに、
60年以上愛される、生地と手芸用品のお店「ノムラテーラー」がある。


店内へ一歩入れば、見渡す限り、生地の山。
綿、麻、デニム、レースにキルティング、ボア…などなど、
約1万点ある多彩なラインアップに目移りする。

続々来店する人のにぎわい、
そして、スタッフの機敏な動きから、
長年、京の町に根付く名店の風格が漂う。

服飾&手芸の総合専門店

「戦後、焼け野原で着るものがなかった時代に、服地を売る店として祖父が始めたそうです。
その後、父が生地ばかりではなく、
道具や小物も一緒に買っていただける売場を作ろうと。」

そう話すのは、三代目であり、専務取締役の野村拓麻。

「ノムラテーラー」は、現在、四条通に面した四条店と、
そこから徒歩約5分の寺町通に面した寺町店、

また世界中から生地を購入できるように、オンラインショップも運営している。なかでも三代続く四条店は、いわば服飾&手芸用品の総合専門店。

無地のコットン生地からデニム、キルティングなど
ニーズが高い手芸生地全般を扱う1階、
プロをも満足させる服飾布地を扱う2階、
そして、針や糸、ハサミやボタン、
服飾に関する入門書から専門誌まで、小物全般を扱う3階がある。

品揃えの豊富さのみならず、
店のあちこちに手描きのポップ、スタッフ手書きのNマガという新聞、
販売商品で作り上げた手製のバッグやブラウスなどが飾られ、
スタッフの熱意がにじむ。

「うちの企業理念は、地元の人とのつながりを大切にし、
一旦好いてもらえれば、ずっと利用してもらう企業を目指すこと。
いままでファンでいてくれた人には、ずっと好いてもらえる努力をしようと。
逆にうちに来たことがない人には、好いてもらえる努力をする。
言葉にするのは簡単ですけど、それがすごく難しい。
入社するスタッフにも、
まず、どうやったら好いてもらえるかを考えなさいと伝えますね。」

そんな想いがカタチになった、
お客さんを離さないためのアイデアが、スタッフお手製のポップやディスプレイ。

だが、実はその他にも、
客の心をわし掴みにする「ノムラテーラー」発のおもしろい試みがある。

ショーウィンドウ貸出し!?

そのひとつが、四条店のショーウィンドウの無料貸出し。
店内にある生地や素材を自由に使って、服や小物、オブジェを作れば、
それを1ヶ月間、人通りの絶えない四条通りに面したウィンドウに飾ることができる。
ギャラリーレンタルは無料、作品に使う素材もすべて無料だそう。
なんて贅沢な!

「社員が、こういうのどうですか?と
ポロッと言ってくれたことを、やってみようと。」

そんな柔軟なスタッフの案を取り入れて始めた試みは、まだまだある。

「お客様に好きな生地を選んでもらって、
それをアロハシャツに仕立ててお届けしたり。
アロハと言えば南国風の柄がふつうですけど、和柄でもいいし、レースでもいい。
生地は毎年ラインアップが変わりますから、
いろんなタイプのシャツを作って楽しんでいただけたらと。
縫製は縫製工場にお願いしているんですが、2週間ほどでできます。
お客様にも、おもろい!と好いてもらっていて、今年で10年目になります。」

制服は、オリジナル

四条店と寺町店のスタッフが着用する洋服、
実はこれも店で販売する生地やパーツを使ってスタッフが手作りしたもの。

各自、お気に入りの生地を選び、シャツ、スカート、
さらにはポーチまで、自ら縫製して仕上げるのだそう。

商品を販売するだけでなく、
たとえば、シャツを作るために生地が何メートル必要か?
厚手の生地に使うミシン針はどれがいいか?など、
お客さんからの多様な質問に適切なアドバイスをすることもスタッフの仕事。

知識だけでは答えられない部分をカバーするためにも、
スタッフ自らが商品を使ってみることが何よりの経験になる。

「そのスカートの生地、どこに売ってるの?」とお客さんから尋ねられることもあるそうで、
販売を促進する機会にもなっているとか。

「自分で作った好きな服を着て仕事できるのが嬉しい」、
そう口を揃える販売スタッフたちの笑顔を見ると、
なんとも心地いい職場の空気がうかがえる。

スタッフに求めるものは“思いやり”

今回募集するのは、四条店の販売スタッフ。

採用担当でもある野村曰く、
「資格はいりません。
手芸への興味とか、志望動機、学歴も関係ない。
できれば若年者の方がいいなと思っています。
うちは、単純にモノを売ればいいという仕事ではなく、
アイデアをどんどん出してくれる人、情熱的な人が欲しいので。」

「あとは、思いやりがあること。
たとえば、店の前にガムが捨てられていて、踏まれて黒くなっている。この掃除は誰がやると決まってる仕事じゃない。

毎日の店頭の黒板を書くこともそう。毎日の朝会担当の人が書くけど、忘れてしまうことだってある。

だけど、それに気づいて、自らやろうと思える人。
普段の業務をしていたら、他のことに目を向けることは難しいと思うんです。
だけど、何気なくそれができるかどうか。
お客様や周りのスタッフを思いやる気持ちがあって、
愛情を持って接することができるかどうかが大事だと思っています。」

第一関門は暗記力!?

布地だけで1万点。
小物にいたっては数えるのも困難なほど、
「ノムラテーラー」が扱う商品は膨大な点数にのぼる。
それゆえ、入社して第一に乗り越えるべき壁は、
多彩な商品の内容、値段、配置場所などを覚えること。

四条店1階のフロアスタッフになって、数週間のスタッフ曰く、
「どの生地がどこにあるかは、実際に接客しながら動くことで、
1週間ほどで体が覚えました」と、意外にも余裕そう。

「はじめに先輩から商品配置のマップをいただいて、それを見ながら叩き込みましたね。
それより難しいのは、この服を作るなら生地は何メートルいるの?
といったお客様からの質問ですね。
最初はまったくわからなかったので、質問があるたびに先輩に聞いて。
これもいま、頭に叩き込んでるところです。」

一方、四条店3階で働くスタッフは、
「長年やっても、これ何に使うんやろ?って商品もあって。
服飾学校卒業で、もともとてづくりが好きで入ったんですが、
ここまで奥深いものとは思ってなくて(笑)。
いまだに、お客様のほうが詳しくて、教わることが多いです。」

お客さんが作りたいものに応じて、
どんな布地が適切か、どれくらいの量が必要かをアドバイスするのが1階と2階。
それらの生地を使う際に、
いかに適切な針やファスナーを提案できるかが3階での仕事になる。
とはいえ、スタッフ1人ですべてを知り尽くせるような商品量じゃない。

「たとえば、ミシン小物について質問される場合でも、
わたしは一般的なミシンは使ったことがあるんですが、ロックミシンは未経験。
どんなものか情報としては知ってるんですけど、
実際に使ってないから、実感がなくて。
そんなときは、その分野に詳しいスタッフがいるので、
そういう人に聞いて、さらに勉強しますね。」

3階だけで8人いるスタッフは、
とっても頼れる仲間だ。

「続けてこられた理由は、手芸が好きだということとは別に、
スタッフに恵まれていること。
先輩という立場上、協力してもらわないといけないこともあるんですが、
みんな、進んでやってくれるんですね。一緒によくしようっていう気持ちがある。
全員が同世代というのもあるかと思うんですが、問題があったら
みんなで話し合いができる恵まれた環境で、だからこそ、がんばろう!って思えます。」

「ノムラテーラー」のスタッフは20~30代が中心。
同世代が切磋琢磨して作り上げる現場は、
真摯でいて、控えめながらも熱量がある。
その心地よいムードも、お客さんを呼び込む魅力のひとつかもしれない。

寺町店は、じっくりかつにぎやかに

プロ対応のショップとして、
圧倒的な品揃えを誇る四条店に比べ、
ワンフロア仕様の寺町店は、手芸初心者の心をそそるポップな雰囲気。

四条店にはないオリジナルの手芸キットを販売したり、
作家を迎えてのワークショップなどもおこなう。

また月に一度のハギレセールは、開店前にお客様が長蛇の列を作られるほど大盛況だ。

「アイデアをいっぱい持っている方は、特に楽しめる職場だと思いますね。
店内の企画や、どんなキットがあれば喜ばれるかを考えたりもするので」
と、寺町店スタッフ。

入社から寺町店勤務だったスタッフ曰く、
寺町店は一貫したサービスを提供できるのが魅力だそう。

「四条店だと、1階で生地選びをお手伝いしても、糸は3階なので…って、
担当を離れることになってしまう。
だけど寺町店は、生地も小物もすべてワンフロアで揃っているので、
お客様に生地をオススメした後、必要な小物も同時に提案できる。
ひとりのスタッフが始めから終わりまで接客できるのがいいところですね。

逆に、生地から小物まで、幅広い知識を蓄えて
理解しておかないといけないところが難しい。
素材の知識がないと、お客様の質問に答えられず迷惑をかけてしまうから。」

実際に自らの手で服や雑貨を作り、
さらにお客さんや同僚から教わった知識も総動員して、提案の幅を広げているそう。

小さな積み重ねがあってこそだが、
そんな仕事をスタッフは楽しんでいる。

「4年目ぐらいになると、顔馴染みのお客様が増えてきて、
わざわざ訪ねて来てくださるときなどは嬉しいですね。
購入した商品で実際に作ってみて、感想を伝えてくださる方もいて。
四条店に比べると、寺町店は時間の流れもゆったり。
お客様と話することが好きな方もぴったりの職場だと思いますね。」

手づくりの良さを伝えたい

2018年で設立66年を迎えた「ノムラテーラー」。
「人間で言うと、子どもがいて孫もいる世代」かもしれません。

「僕らのおじいちゃんおばあちゃん世代、
つまりノムラテーラーができた頃のお客様は、
生地からモノを作ることができた。
でも、父母の世代は既製品に恵まれた時代なので、作れない方も多い。
僕らの世代になると、さらに難しい。
うちには、そんな3世代がお客様として来てくださってる。

開店当時からのお客様には、玄人向けの服地や材料を提供し続けたいし、
その下の世代には、もう少し気軽に作れるホビーアイテムを。
僕らと同世代の人には、次に生まれてくる命のために、
服や小物を作りませんか?という働きかけをしていきたい。」

世代交代が進むにつれ、手づくりの習慣が薄れていく。
そんな時代の流れを見つめながらも、
「子どもに手づくりの良さを伝えたい」と、新たな試みも。

2012年には60周年記念企画として、
京都東山の「みやこめっせ」を貸し切り、
メーカー、作家、大学などとタッグを組んで、
出店や展示、ワークショップなどを織り交ぜた「てづくり広場」を開催。今年で7回目になる。

「子どもにてづくりの良さを伝えるのは、手芸店の使命なんじゃないかって。
そういう想いに共感してもらえるならと、メーカーはすべて協賛で。
赤字が出るイベントなんですが、
子どもが作った物を持ってスキップして帰ってくれたんですよ。
そんなん見たら、涙出そうになってね。やる意味があるなって。

震災があって、津波でモノが流されてしまって、
生きるか死ぬかというときにね、
目の前にあるモノで生きていかなきゃならないってなったら、
針と糸だけで何かを作れる人は強いじゃないですか。
そういうサバイバルの意識も伝えたいですしね。
知恵があると生きやすいけれど、教えてもらう人がいないから、
みんなが集まる場所をつくって、
子どもたちに体験してもらえる機会をこれからも作っていきたいと思います。」

一覧に戻る